秋桜学園 合唱部の感想

秋桜学園合唱部

秋桜学園 合唱部パンフレットとS席チケット

秋桜学園 合唱部は、さくら学院史上初となる単独舞台公演。筆者は最終日に『秋桜学園合唱部』公演を観てきたのでレポートする。
(読み方は「しゅうおうがくえん」)

例によって生徒個人のパフォーマンスに的を絞って論じるので、あらすじ的な情報はナタリー等の商業メディアを参照されたい。今回拝見したのは秋桜学園合唱部9月4日昼公演であるので、ゲストアクトレスについての記述は佐藤日向についてとなっている。

他の公演日も申し込んではみたものの、くじ運の悪さがものをいってチケットを入手できなかった。よって堀内まり菜(佐藤日向とのダブルキャスト)と黒嵜菜々子(くろさき ななこ・岡田愛の代役)については記述できないことをご了承いただきたい。

公演会場となった「赤坂RED/THEATER」は座席数173の小劇場で、秋桜学園合唱部公演は客席のA列を廃した座席数159仕様で開催。よってB列が最前列となっていた。
客席とステージの距離は近く、ステージ前端と客席最前列との間隔は3メートル程しかない。最前列で観た筆者は生徒たちの生の声を聴くことが出来、PA装置の存在さえ有るのか無いのか判らない位にライヴ感溢れたステージとなっていた。

秋桜学園 合唱部 DVDを限定発売

なお、9月3日(土曜日)公演の模様を編集した「秋桜学園 合唱部」DVDが2016年11月3日に発売される。販売場所はさくら学院が出演するイベント会場およびアスマートのみの限定商品となるとの事。売り切れとともに絶版になる可能性大なので希望者は忘れずに注文したいところだ。

余談であるが、今回の公演で筆者初となる最前列に座ることが出来た。累計20公演近く観た中で5列目が最高だったから大躍進だw。


秋桜学院 合唱部の感想

秋桜学園 全出演者

秋桜学園 全出演者(公式より)

【概略】秋桜学院 合唱部の舞台は倉島颯良(神崎葵・かんざきあおい役)と黒澤美澪奈(百合沢七海・ゆりさわななみ役)の主役2名に、山出愛子(長瀬陽菜・ながせはるな役)や新谷ゆづみ(佐伯柚香・さえきゆずか役)吉田爽葉香(本城花蓮・ほんじょうかれん役)などが脇役として固める構成となっている。

本編を通し百合沢七海を演じる黒澤美澪奈と神崎葵を演じる倉島颯良の熱演がバックボーンとなっていて、中学生と小学生がやっているという事実さえ忘れてしまうような引き締まった舞台であったと思う。

秋桜学園合唱部は「さくら学院」の今後の運営を占う意味で画期的な公演で、全公演を観ているわけではないが毎年恒例の3大イベント(転入式・学院祭・卒業式)に夏の舞台公演を加えるべきと思わせる出来であった。


まず、出演者の中で特に目立った活躍をしていた生徒と卒業生の佐藤日向についてご紹介しよう。


秋桜学院 合唱部の配役と演技

倉島颯良(神崎葵・かんざきあおい役)

物語を進めるうえでキーとなるバックストーリーを演じる重要な役柄。役どころとしては「過去の過ちを繰り返したくないがために頑なになった性格」というもので、「きつい性格」を演じた時の倉島颯良の良さが活かされていたと思う。

その倉島颯良の実際はひょうきんな性格というが、整った顔立ちで清楚な雰囲気を持つ倉島の女優としての可能性を窺わせていた。また、CoolとHotの対比としてアグレッシブな黒澤美澪奈との絡みも楽しめた。

空気感というものが彼女にはあり、倉島颯良のように立っているだけで周囲の空気を換えられるアクトレスはそんなに居ないと思う。ファッションモデルのようなスタイルは持たないけれど、田口華みたいに卒業後も父兄を呼べるのではないか。「卒業後も芸能界に残って欲しいなぁ」とひとり呟いた。

黒澤美澪奈(百合沢七海・ゆりさわななみ役)

秋桜学院合唱部のもう一方の主役である百合沢七海を演じた黒澤美澪奈の熱演は強く印象に残った。黒沢の熱意あふれる演技に影響を受けた生徒は多いようで、小・中学生の公演という情報からステレオタイプに想像される学芸会的雰囲気は皆無だ。

何時もの様に黒澤美澪奈のパフォーマンスは真剣だ。

劇中の歌を披露する場面、狭い会場で壁まで1メートルの距離で真横を向いている時も全力で歌っていた黒沢の歌声は、拡声器を通さずに筆者の席まで聞こえてきていた。

黒澤美澪奈が終始・わざとらしい程に熱気を込めた演技をしていたためにオーバーアクション気味な印象を受けたが、ふとした瞬間に見せるシュールな演技に黒澤の本当の力はこっちだろうと思った。

多分、正に「わざと」そのような演技をしていたのであって将来は様々な役どころを演じられる女優に成長してゆくかもしれない。

佐藤日向(櫻井明日香・さくらいあすか役)

さくら学院卒業生が劇中に登場する役どころが櫻井明日香である。その役を堀内 まり菜とダブルキャスト(公演により出演者が交代する)で演じていたのが佐藤日向。佐藤は日頃から大人に混じって舞台へ出演しているので舞台度胸もあり、秋桜学園合唱部での演技にも一日の長が見られた。

櫻井明日香の役どころは「過去の行いを悔いて引きずっている性格」というもので、難しくいうと「苦悩からの解放」がテーマである。

その深刻な役を「ぽっかぽか笑顔」な佐藤日向がどう演じるのかがポイント。実際の演技は役を上手く捉えていて、台詞まわしや微妙な表情の移り変わりも「女優さん」のそれだった。泣くべき場面で泣いて見せ、喜ぶべき場面できちんと安堵を見せられる程に成長した姿を父兄に見せてくれた。

最前列の筆者は、客席フロアに立って「観客の役」を真っ直ぐな目をして真剣に演じる彼女を至近から観た。その演技には佐藤日向の将来に賭ける決意が滲んでいたと思う。あの時の表情は忘れられそうもないから、将来・舞台で活躍する佐藤日向を見る度に思い出すことになりそうだ。苦労もあるだろうが未来の自分に向かって努力を続けて欲しい。

山出愛子(長瀬陽菜・ながせはるな役)

秋桜学院合唱部の脇役の中でも重要なポイントに登場するのが山出愛子演じる長瀬陽菜だ。役どころは「過去を引きずり続ける幼馴染を救おうとする役」で、劇中では主役二名の橋渡しをすることになる。

この演技で山出愛子が女優としての可能性を見せてくれた。

彼女の台詞まわしは抑揚や間が自然で、生徒の中でも群を抜いた出来だった。最初から出来たのかは分からないので、連続公演のなかで成長したという事なのかもしれない。何れにしても上手に出来る様になったのは収穫だ。ラジオのナレーションも出来るかもしれない。

彼女独特の雰囲気は舞台でも健在で、ビジュアル的に差別化をし易いのでカメラの前での活動もいい感じだろう。


他の生徒については日を改めてご紹介したい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です